軍人的な貴族少女 ni_side ページ7
帰って行ったAという少女と入れ替わるように黒いローブを身にまとった少年が入ってきた。
取ったフードから見えたのは美しいブロンドの髪と…灰色の瞳。
この国の第一皇太子か？何故ここに居る？
護衛も付けずに…いや、護衛は外か…。気配を消すのが随分と上手いな。
gr「やぁ、武器商人」
ni「…この国の第一皇太子が何の用だ？少しでも下手なことしたら店から追い出すぞ」
gr「いや、しょうもないとは思わせないさ。…改めて自己紹介させて頂こう。私はグルッペン・フューラーだ。
…俺はこの国を軍事国家に変えるという理想を持っている。そしてその計画には協力者が必要だ。故に、俺はお前を勧誘する」
勧誘、か。
生憎金が無ければ動く気にはなれないし、"革命"に協力するなんて面倒くさい。
gr「……時に"兄さん"よ」
ni「…は？…なんでお前が俺の愛称知ってんねん…」
gr「……ゾムをお前は知っているはずだ」
ゾム……ゾム・アイゼンシュタイン。
俺の顧客で常連の少年。確か護衛業をやってるとか言ってたな…。まさか＿＿
gr「…あぁ、そのまさかだ。ゾムは俺の護衛でな？ちょくちょくお前の話を聞いていた」
ni「…んで？気になったから来てみたとかいうくだらない理由と革命理想のために俺を勧誘しに来たん？」
gr「あぁ、そうだゾ」
ni「マジかよ……」
コイツ相当頭やってるぞ…。
…でも、コイツと居れば少しは楽しめそうだな。
お遊び程度に少し手伝ってやるか？
gr「それとさっきここに来ていたのは…A・クロイツァーか？」
ni「…だったらどうするつもりだ？」
gr「中から銃声が聞こえたのでな。撃ったのはお前か？それともクロイツァーの令嬢か？」
ni「……撃ったのは嬢ちゃんだ。相当腕が立つだろうな。片手撃ちでそこの人形の頭ぶち抜いてったわ」
俺のその言葉を聞いた瞬間。第一皇太子ことグルッペンは大口を開けて豪快に笑いだした。
gr「令嬢が片手撃ちで人形の頭をぶち抜くって…wwwヤベェ奴やなwww」
ni「…お前が好きそうな奴やったけど」
gr「クロイツァーの令嬢は俺の政略結婚相手だ。だが…正直2週間後の顔合わせとか死ぬほど嫌だった」
ni「今は心底会うのが楽しみって表情しとるけど？」
目の前の皇太子の皮を被った魔王はニヤリと邪悪な笑みを浮かべた。
gr「嗚呼、会うのが心底楽しみだ。お前も来い、兄さん」
差し出された手を、俺は取った。
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ゆう(プロフ) - 主人公のひとつひとつの言葉遣いに品性を感じ、別世界に行けるような感覚で楽しませてもらっています。お忙しい中更新いただきありがとうございます！無理のない範囲で、作者様のペースですすめていってください！ (9月10日 2時) (
レス) @page29 id: a3f3849aaa (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて辛いです()本当に読めやすくて話も面白いです！ (9月5日 9時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
絲縫。(プロフ) - 滅茶苦茶好きです。すごく綺麗に話が綴られているので凄く読みやすくてあっという間に読めました。これからも応援しています。 (9月4日 21時) (レス) @page28 id: 3aa2c2a23c (このIDを非表示/違反報告)
シオンはアムルガムの派生(？) - drさんがここぞみたいな所で自分の嫁！って主張してるのがかわいくて好きです！！！応援してます！！初コメ失礼しましたー！！！ (9月4日 18時) (レス) @page28 id: da22832432 (このIDを非表示/違反報告)
アホの子(プロフ) - りぃるさん» ああありがとうございます…！！！嬉しいお言葉すぎるｯｯｯ…！！！！(涙) (9月4日 16時) (レス) id: 149963b40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホの子 | 作成日時：2023年8月22日 1時
