7歳の少女とは ページ6
『御機嫌よう、武器商人サン？』
ni「…嬢ちゃん、こんな物騒な場所で何やってるん？嬢ちゃんに売る武器は生憎無いねん」
『……良い値で買う。私には武器と情報が必要なの』
彼は"兄さん"。本名は知らないから愛称。
彼は色んな場所を転々とするように生活していた所をグルッペンに気に入られてこの国を"軍事国家"に変えるための手助けをしていた。主に武器と情報の提供ね。
そして彼は最高級の軍学校とやらの教官になっていた気がする。
確かに教官と生徒の関係ならば近いし情報提供も円滑に進むのは確かだ。
ni「……何が欲しい？、
見たところいい所のお嬢サマってやつやろ？ここの近くならクロイツァー家か？」
『A…とだけ覚えていてくれればそれでいい。私、ただのお嬢サマで居るつもりはないの』
ni「はっ、確かに武器屋に来る時点で"ただのお嬢サマ"ではないな」
鼻で笑われたのは少し腹立つけど気にしないでおこう。
イラつきを込めて無視はしたけどね。
『……自動式拳銃とナイフを数本、それと剣が1本欲しい』
ni「剣くらいは御貴族サマでも持ってるやろ」
『貴方が売っている剣の方が信用できる。…売って下さらないの…？』
私がそう言えば兄さんは目を大きく見開いた。何よ…。
ni「ほ〜ん、わかったわ。気分ええからナイフ1本まけたるよ」
『あら、ありがとう。…それと、試し撃ちしてもいいかしら？』
所々穴の空いたカカシのような人形を視界に捉えながら購入した自動式拳銃を手に取る。
ni「…壁に当てない自信があるんやったら、どうぞ？」
彼の言葉を聞くと同時に安全装置を外し、片手のみで持って引き金を引く。
呆気にとられたような表情の兄さんを横目に、私の視線の先には頭に風穴が空いた人形が居た。
『ふふ、そんなに驚かなくてもいいじゃない。普通よ』
体が随分と幼いからか反動で腕がピリピリする。
普通と言っても貴族ではなく、軍人の普通だが。
ni「…嬢ちゃん…本当にクロイツァー家の人間か？軍人のようにしか見えないが…」
『私は正真正銘クロイツァー家の人間よ。そこら辺の令嬢と違うのは…そうね、自身の自由を守るために権力ではなく武力を使う所かしら』
ni「ふはっw、最っ高やわ、嬢ちゃん。気に入ったわ」
『…私も貴方の事"は"とても好きよ、また会ったらその時もよろしくね。さようなら』
軽く手を振りながら、黒い塊とすれ違うように店を出る。
私は来た道を戻ろうと足を動かした。
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ゆう(プロフ) - 主人公のひとつひとつの言葉遣いに品性を感じ、別世界に行けるような感覚で楽しませてもらっています。お忙しい中更新いただきありがとうございます！無理のない範囲で、作者様のペースですすめていってください！ (9月10日 2時) (
レス) @page29 id: a3f3849aaa (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて辛いです()本当に読めやすくて話も面白いです！ (9月5日 9時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
絲縫。(プロフ) - 滅茶苦茶好きです。すごく綺麗に話が綴られているので凄く読みやすくてあっという間に読めました。これからも応援しています。 (9月4日 21時) (レス) @page28 id: 3aa2c2a23c (このIDを非表示/違反報告)
シオンはアムルガムの派生(？) - drさんがここぞみたいな所で自分の嫁！って主張してるのがかわいくて好きです！！！応援してます！！初コメ失礼しましたー！！！ (9月4日 18時) (レス) @page28 id: da22832432 (このIDを非表示/違反報告)
アホの子(プロフ) - りぃるさん» ああありがとうございます…！！！嬉しいお言葉すぎるｯｯｯ…！！！！(涙) (9月4日 16時) (レス) id: 149963b40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホの子 | 作成日時：2023年8月22日 1時
