【d!】ヤンデレを享受しろ。 (ページ1)

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ep1. セ:フレから始める恋人計画ページ1

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真っ暗な一室で、三白眼が印象的な男がパソコンのモニターに見入っていた。まるで何かに取り憑かれたように。
そして耳には高音質のヘッドフォンをつけ、夢中になって何かを聴いている。もちろんモニターも4Kのものだ。

この男、もといロボロは何時間も前からずっとこの調子だ。
ロボロは会社から帰宅してすぐに自分のデスクにつき、幸せそうにモニターを眺めている。

この生活を始めていくつの月日が経過したのだろうか。
ロボロでさえも、いつの間にかに体に染み付いていたこの習慣に違和感を覚えることがない。

そう、たとえそれが犯罪であったとしても。
モニターの中にいるのは紛れもない、ロボロの後輩であるAAだ。

彼は彼女を愛している。これは愛ゆえの行動だ。
Aを愛しているからこそ、彼女の部屋の至る所に合計して９台の監視カメラを仕掛けているし、部屋ごとに、またそれ以上に盗聴器も仕込んでいる。

彼女の全てを把握したい。自分の知らないことがあるのが許せない。たとえこの肉体が腐っても永遠に彼女を見ていたい、声を聞いていたい。

これが彼の愛し方だ。

画面の向こうのAは猫のように欠伸をした後、うとうとしながら布団の中に入った。そして電気を消す前に一言。

「おやすみ……」

rb「んふ。おやすみ、Aちゃん♡」

Aもまさか自分が監視されているとは思ってもみないだろう。
所詮彼女の「おやすみ」も可愛い独り言にすぎないし、もちろんロボロの声はAには届いていない。
しかし彼はひとりでに、彼女へ「おやすみ」を返すのを毎日のささやかな楽しみにしていた。

rb「は〜ｯ、今日のAちゃんも相変わらずかわええな。
　 ……ご飯食べよ」

ロボロが帰宅後、モニターに張り付き始めてから離れるまで約5時間。
その後は栄養バランスの考えられた食事に、適度な湯船など、今までの行動から考えられないほど健康的な生活を送り、ロボロもまた眠りについた。