【d!】不良を買い取りました！

11話 ページ11

Aの家

「……あー、…辛」

なんであんな嘘吐くんだろ
……

仕方ないか。


そろそろ《あいつ》が来る。
制服に着替え直してなけなしの雑巾で
部屋を拭く。

《今月分がちゃんと入ってるか》を
確認したあと正座をして

あいつが来るまでカウントダウン

───
？？分後

？「入るぞ」

「…こんにちは」

当然のように合鍵をもって
俺の家に入ってきた彼

真っ黒なスーツを決めて、サングラスを
かける姿は誰がみてもソッチ系だと
断定できる。

地毛みたいな金髪をゆらして態々
俺の隣であぐらを書き出した彼
に茶封筒を差し出す。


グルッペンさんは、中身を取り出し
ひぃふぅみぃと数え出した

gr「ん、今月分もちゃんとあるな」
「はい…」

gr「…さて、さて、」
gr「今日も来るよな？」

「…はい」

グルッペンさんに手をひかれ、
黒塗りの長い車に乗り込む。
中は、いつも冷たくて

運転手さんやボディガードの
目線が痛かった。

gr「…」

───
グルッペンの屋敷



「…」

gr「…」

Aを土曜の夜は俺の家に
呼ぶようにしている。
綺麗な服装に身を包めさせ、
簡単な化粧や髪の毛を整えれば

町の電子掲示板で移れる美人に
早変わりする

それなのに、いつまで経っても
ボロいあの服を着たがり、不良の
真似事をしていて

みてておもろい

gr「A、こっちこい」

gr「今日は抱かないでやるから」

「…」

恐怖を隠しながら俺の太ももに
登ったAの背中はやはり脆かった。

陶器のような白い肌に、赤黒い傷が
アンバランス。日頃とってる客の
趣向だろう

gr「《お前の借金》じゃないだろ」
gr「破棄すると言えば、自由になれるぞ？」

「…代償があんまりなので」

gr「俺の嫁になって、一生をここに過ごしてもらうだけだが」
「無理です」


gr「むむ、おかしいなぁ…」

Aは高い生活水準をおくれるし、
俺はAとずっとおれる

何が悪いんじゃ

「…抱かないなら、さっさと寝てください」
gr「お前をまだ堪能したい」

gr「はやく俺に堕ちてくれ」
gr「体だけではなく、心も」

「…寝てください」

借金取りのくせに、家に呼び込んで
毎回添い寝して、たまに抱く

意味のわからない若頭さん
ま、殺されないだけマシか


───
gr

裏の組織の若頭

Aの借金取りを態々している

Aのことを溺愛しているので
正直閉じ込めたい

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