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「オマエ、女やろ」
「いや男だが」
金髪碧眼の少し焼けた肌の色をした男が組手のペアを組まされてそうそう私にいってきた。ハ？舐めてんのか、男だが？という顔を一応してはみるがまあそうでしょうねバレてるでしょうねという感想になる。いやでも思っても黙っとけよボンボンが……
「ハア、女と組手とかしたないねんけど……」
「……男だって言ってるんだけど、もしかして耳がない？」
「女は帰って刺繍でもしとけ。こんなんとやっても練習にもならへんし、誰か変わってくれるヤツおらへ、ッ」
さっそくバレて読者のみんなは不安よな、最強夢主エリザ動きます。
胸倉を勢いのまま掴んで、そのままその男を投げ飛ばす。猿山のボス猿の名も伊達じゃないもんで、自分より体重の重い男を投げ飛ばすのはコツを掴めば簡単にできるようになった。ぐあ、と低い呻き声をあげる青年に上から見下ろしてにっこりと笑ってやる。
「僕の名前はエンダ、君細いね。まるで女の子みたいだ」
そうそう、名前もエリザ……だと女っぽすぎるから義弟の名前も借りた。
投げ飛ばされるとは思っていなかったのだろう、彼は大きな目を見開いてよろよろと立ち上がる。
「……おいコラ、構えろ」
「僕と組手したくないんじゃなかった？」
「うるさいわ！ 今のは正面から戦ってたら俺のが、おい、クソ、避けんなッ」
「君貴族のはずだろ？ ダンス下手なの？ 身体の軸がなってないね」
「……ッ、腹立つわこのッ」
「あ、」
「捕まえた！」
ぐ、と引き寄せられて同じように投げ飛ばされそうなる。でも体重はこちらのが明らかに軽い、ぐっと身体が持ち上がったのと同時に足を彼の腕に回し、無理矢理全体重をかけて地面に押し倒す。地面に寝そべる彼の上に座って「気分はどう？」と笑いかければ悔しそうに彼は顔を歪め、躊躇いもなく私に頭突きをした。
がつんとくる衝撃にフラッと視界が揺れ、どさりという音と共に立場が逆転したのだと気が付いたのは揺れた視界が定まってからだ。逆光で顔がよく見えない、太陽の光に当てられて彼の金髪がキラキラと光る。
「調子にのんなよ、“女顔”」
たら、と鼻から血が流れる感覚。目が慣れてくると白い歯を剥き出しに興奮気味になって高揚しているのかまるで好敵手を見つけたような彼の顔がみえる。その顔また右手で殴れば、殴り返されて、気が付けば組手というよりかはもうステゴロみたいな、ただの殴り合いみたいになってしまっていた。
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臓臓臓(プロフ) - 早桃さん» コメントありがとうございます！ゆっくりではありますがまちまちと更新していきますのでこれからも何卒よろしくお願いします！ (8時間前) (
レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - めちゃくちゃ好きな作品だ！作品の雰囲気とか作者さんの物語の描き方とかもう全てが好きです💖これからも無理せず更新頑張ってください！応援しています📣次の更新楽しみ！ (5月4日 9時) (レス) @page48 id: a1ce5d49cc (このIDを非表示/違反報告)
臓臓臓(プロフ) - モモモさん» コメントありがとうございます！！ 構想してたものをようやく見せることができて嬉しいです！のんびり更新ではありますが何卒ご愛読頂けますよう頑張って参ります〜！ (5月4日 1時) (レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 最新話読みました...タイトル？回収最高です！手叩いて喜んじゃいました！本当に文章で魅せるのがお上手すぎてびっくりしちゃいました。更新楽しみにしてます！ (5月3日 22時) (レス) id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
臓臓臓(プロフ) - 無案のむあんさん» 嬉しいですー！！！意識してるところをたくさん褒められるの嬉しいです！これからも何卒ご愛読お願いします！ (5月2日 2時) (レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：臓臓臓 | 作成日時：2024年1月5日 8時
