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「……なんで俺にまで飛び火してんねんくそ、処罰が処罰やったら家にどやされる」
ブツブツと横で何かを言っているコネシマを横目に私の所属する部隊を担当する教官を見据える。……気の所為か、何だか出会った当初よりもどこか髪が薄くなったような気がする。苦労しているのだろう。無理はしないでほしい、できれば処罰も軽くしてほしい。
それから少しして、厳かな雰囲気で教官は重々しく口を開く。
「……お前らは軍隊に所属するには遥かに未熟で、逸脱しすぎている。軍というのは部隊で動き、上官の命令は絶対であると俺は教えたな？」
「ハイ教官」
「……お前はいつも真っ直ぐな目で逆らってくるから本当に憎たらしいよエリザ・アーノルド」
ハア、と溜め息をついて眉間を揉む教官はひどく苦労しているようにみえる。その原因はまるで私達のせいだといいだけに。
「実力はある、それは保証しよう。だが戦場への認識が甘く、3人以外で組んだ時の協調性はまるでなく教官であり上官である俺にも反抗的ときた。実に嘆かわしい。そこで俺は考えた！ 俺はお前達の教官だからな、特に熟考したよ」
まるで今までの仕返しをしてやると言わんばかりの満面の笑み、今日の教官はひどく不気味にみえた。
「今回の件含め、今までやってきたお前達への罰として今から前線へ向かうことを命ずる」
「え、ッ？」
「いやあ、おめでとう！ お前達は他の皆よりも早く、明後日から前線で戦う立派な兵士となるんだ！ “エリザ・アーノルド”“コネシマ・ハイドリヒ”の2人は荷物を纏め、今すぐ車に乗れ。“ゾム”は怪我が治り次第、同じく戦場へ送る」
「は、初めから前線って！」
「これがお前らの素行の結果だ」
教官の言ったことは異例中の異例だった。正直訓練学校を追い出されることはないとは思っていたがまさかこんな処罰を受けるとは思っておらず、絶句する。
新兵はまず戦場では基本使い物にならない為、無駄死にを避けるために銃後(※)で戦場に慣れさせるのが基本だ。初手から前線を志願する阿呆もいるにはいるが志願もしていないのにこうして初めから前線に行けと命令されるのは死刑の宣告とほぼ同義である。
※銃後とは、戦争の状況下で、戦場における銃の後ろ。すなわち前線に対して、直接の戦場ではない後方を意味する
巻き込まれると思ってなかったのか、コネシマは苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
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臓臓臓(プロフ) - 早桃さん» コメントありがとうございます！ゆっくりではありますがまちまちと更新していきますのでこれからも何卒よろしくお願いします！ (7時間前) (
レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - めちゃくちゃ好きな作品だ！作品の雰囲気とか作者さんの物語の描き方とかもう全てが好きです💖これからも無理せず更新頑張ってください！応援しています📣次の更新楽しみ！ (5月4日 9時) (レス) @page48 id: a1ce5d49cc (このIDを非表示/違反報告)
臓臓臓(プロフ) - モモモさん» コメントありがとうございます！！ 構想してたものをようやく見せることができて嬉しいです！のんびり更新ではありますが何卒ご愛読頂けますよう頑張って参ります〜！ (5月4日 1時) (レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 最新話読みました...タイトル？回収最高です！手叩いて喜んじゃいました！本当に文章で魅せるのがお上手すぎてびっくりしちゃいました。更新楽しみにしてます！ (5月3日 22時) (レス) id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
臓臓臓(プロフ) - 無案のむあんさん» 嬉しいですー！！！意識してるところをたくさん褒められるの嬉しいです！これからも何卒ご愛読お願いします！ (5月2日 2時) (レス) id: 982e9ff04d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：臓臓臓 | 作成日時：2024年1月5日 8時
